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新しいテールアルメ工法の共同開発について 工期短縮を可能にした「スーパーテールアルメ(テラプラス)工法」

2005.09.20

JFE商事株式会社
ヒロセ株式会社


スーパーテールアルメ工法の試験盛土(山梨県塩山市にて)

 JFE商事(株)(社長:佐藤 脩)とヒロセ(株)(社長:廣瀬太一)は、このたび新しいテールアルメの工法を共同開発いたしました。
新開発のスーパーテールアルメ工法は、アメリカで生まれた技術(※テラプラス工法)を参考に、「工期短縮」と「景観性の向上」を追及するために、日本版にアレンジされています。
 同工法は、工期短縮を実現するために、(1)パネルの大型化による壁面設置時間の大幅短縮(2)「幅広ストリップ」の最適配置化による、取付け総延長の 大幅な削減(3)施工盛土層圧変更による撒き出し・転圧等の土工手間の減少(4)オールプレキャスト化を推し進めるてんば天端処理の省力化を実現いたしま した。
 景観性向上につきましても、多くの標準デザインの取り揃え、アートレリーフの製作手間の削減等、様々な景観デザインの要望に迅速に対応できるようになっております。
 今後は、高い施工性とデザイン性を兼ね備えたスーパーテールアルメ工法の特徴を生かし、道路盛土や公園・学校等の各種盛土造成工事において、普及を図っていく考えです。
※テラプラス工法は、米国では既に200万m2以上の実績があります。

《新工法の概要》

(1) 壁面材
1枚当たりの大きさを約1.5倍(従来:1.5m×1.5m=2.25m2、テラプラス:2.7m×1.2m=3.24m2,1.44倍)の長方形とすることで、壁面設置時間の大幅な短縮が実現されます。1枚当りの重量は、約1.2t。取付ストリップ本数は、4本~8本。
 

(2) 補強材
補強材であるストリップはSS400を使用し、摩擦力を大幅に向上させた幅広タイプ(幅80mm、 厚さ4mm)を標準的に使用します。補強材の素材・形状を厳選し、より最適な配置とすることにより、断面形状(補強領域)は従来と変わらずに取付け総延長 の大幅減(従来比25%)・省資材化が実現しました。

(3) 盛土施工面
従来は1層の仕上がり高さを25cmとしていましたが、一般的な国内基準の上限値である30cmとすることにより、20%の施工時間の短縮が図れます。

(4) 天端(てんば)処理について
スーパーテールアルメ工法は、設計の縦断勾配に従った天端(てんば)勾配用プレキャストコンクリートスキンでの施工が容易となり、従来の現場打ち笠コンク リートの打設が最小限になります。これにより、施工性が向上するだけでなく、従来の現場打ちコンクリート打設時に必要であった高所足場での作業がなくな り、安全性も飛躍的に向上します。
また、天端(てんば)には専用のプレキャスト笠コンクリートを被せることで※不陸(ふりく)の調整が簡単に出来る仕組みとなっています。
天端(てんば)勾配用プレキャストコンクリートスキン、天端用笠コンクリートを使用しての施工が簡単にできることで、オールプレキャスト化実現への距離が更に近づきました。
※不陸(ふりく)・・・平らでなく凹凸があること、ふぞろいなこと。

(5) デザイン
これまでの十字形の壁面材形状を長方形としたことで、さまざまな標準デザインのラインナップやアートレリーフの施工がより簡単になりました。

<参考>
テールアルメ工法の概要

 テールアルメ工法とは、フランスで1963年に開発された、鋼材を使用して土を補強し、垂直な壁面を持つ盛土を構築する工法です。日本では、1972年 に日本道路公団で最初に使用されて以来、33年の実績を有し、これまでも様々な部材改良による機能向上やコストダウンが図られて、現在では一般工法として 定着しております。施行実績としては、国内導入以来、逐次施工事例を増やし、2005年8月末までの累積施工量は、約800万m2(約22,000件)に上る。
 テールアルメとは、フランス語で「Teree(土)Armee(補強)を意味し、英語ではReinforced Earthと訳されます。日本語では 「補強土」と呼ばれ、近年土木業界では「補強土工法」という1つのジャンルが確立されてきました。
 土の中に補強材を敷き込み、盛土体を補強するという概念は、従来のブロック積み工法や擁壁(コンクリートなどによる土留め)工法の概念とは異なり、全く 新しい考え方であったため、国内でその有効性が認められるまでには、長い年月がかかりました。しかしながら、テールアルメ工法の普及が原動力になり、「補 強土工法」は多くの盛土計画の中で、必ず検討、吟味されるようになりました。
 テールアルメ工法に用いられる主な材料は、コンクリートやメタル製 の壁面材と、土を補強する補強材(幅6cmの帯状鋼材)そして土の3つです。盛土の一定の高さ毎(75cm標準)に補強材を敷き込んで、その上に土を盛り 立て、ローラー等でしっかりと占め固めた上で再び補強材を敷き、盛土を繰り返して、高い場合は約20mに及ぶ垂直な盛土を完成することができます。